トップメッセージ

サステナビリティ経営に
向けた基本姿勢

当社グループは、飲食を通じた豊かな社会の実現を目指し、これまでSDGsを経営に組み入れ、企業収益の向上と社会や地球環境の改善につながる取り組みを進めてまいりました。現在はサステナビリティを経営の基盤と位置付け、SDGs活動もその一環として、事業活動を推進しております。

こうした考えのもと、「豊かな社会の実現」「地域や地球の持続性」「平和で公正な環境」の3つの重点領域を掲げ、「製品の安全安心」「コーヒー産地の保全」「気候変動への対応」「持続可能な調達」「資源循環型社会実現への貢献」「食品ロス削減」「多様な人材の活躍」「ガバナンスの強化」の8つのマテリアリティを設定しております。これらは、多様な事業を展開する当社グループにとって経営と密接に関わる重要課題であり、社会課題の解決と企業価値の最大化の両立を図るための経営基盤と考えております。

また、これまで進めてきたSDGsの取り組みも、本マテリアリティに基づく具体的な行動として位置付け、各事業の現場からサプライチェーン全体に至るまで展開しております。

今後もサステナビリティの取り組みを着実に推進し、事業成長と社会価値創出の両立を図りながら、外食産業の未来と豊かな社会の実現への挑戦を続けてまいります。

代表取締役社長

星野 正則

サステナビリティマネジメント

基本方針

サステナビリティの考え方

当社グループは、飲食を通じた豊かな社会の実現を目指し、持続可能な社会への貢献と中長期的な企業価値向上の両立に取り組んでいます。サステナビリティへの取り組みは、事業活動を支える重要な経営課題の一つであると認識しています。
こうした認識のもと、当社グループでは、取締役会の監督のもとサステナビリティ委員会を設置し、気候変動、人権、調達リスクをはじめとするサステナビリティに関するリスク及び機会について、継続的に把握・管理する体制を整備しています。
また、当社グループでは、事業活動と社会課題との関係性を踏まえ、特定した8つのマテリアリティについて、ESGの観点も踏まえながら、「豊かな社会の実現(Social)」「地域や地球の持続性(Environment)」「平和で公正な環境(Governance)」の3つの重要課題領域として整理しています。
今後も、これらの重要課題への取り組みを通じて、持続可能な社会への貢献と事業成長の両立を図るとともに、事業環境や社会課題の変化に対応しながら、中長期的な企業価値向上を目指していきます。

推進体制

サステナビリティ推進体制

当社グループでは、サステナビリティに関する重要事項について、取締役会による監督のもと、グループ横断で取り組みを推進しています。
サステナビリティ委員会では、サステナビリティに関する方針や重要課題(マテリアリティ)の特定に加え、リスク及び機会に関する検討や関連施策の進捗モニタリングを行っています。
同委員会には、当社及び主要事業会社の関係部門が参画しており、環境・社会課題への対応を含めたサステナビリティ施策をグループ横断で推進する体制を整えています。
また、委員会での検討内容については取締役会へ報告され、経営及び各種施策へ反映しています。

リスク及び機会の管理

当社グループでは、気候変動への対応や人的資本に関する取り組みを含むサステナビリティに関するリスク及び機会について、サステナビリティ委員会においてグループ横断で把握・管理しています。
サステナビリティ委員会のもと、当社及び主要事業会社の関係部門が連携し、定期的な情報共有や対応策の検討を行うことで、各種取り組みを推進しています。
また、検討内容については、取締役会及びリスク・コンプライアンス委員会へ報告し、各会議体が連携しながら、サステナビリティに関するリスク及び機会への対応を進めています。

マテリアリティ

マテリアリティの特定プロセス

当社グループは、飲食を通じた豊かな社会の実現を目指し、持続可能な社会への貢献と中長期的な企業価値向上の両立に取り組んでいます。事業活動は、お客様、従業員、フランチャイズオーナー、取引先をはじめとするサプライチェーンの関係者、株主、地域社会など、様々なステークホルダーとの関わりの中で成り立っていると認識しています。
こうした考えのもと、当社グループでは、既存の取り組みや事業環境、社会課題との関係性を整理したうえで、当社グループにとっての重要課題(マテリアリティ)を抽出しました。さらに、ステークホルダーへのヒアリングを通じて、ステークホルダーにとっての重要度及び当社グループにとっての重要度の両面から検討を行い、取締役会での審議を経て、8つのマテリアリティを特定しています。

特定したマテリアリティと重要課題領域

当社グループでは、特定した8つのマテリアリティについて、事業活動と社会課題との関係性を踏まえ、「豊かな社会の実現(Social)」「地域や地球の持続性(Environment)」「平和で公正な環境(Governance)」の3つの重要課題領域として整理しています。
これらのマテリアリティへの取り組みを通じて、持続可能な社会への貢献を図るとともに、中長期的な企業価値向上につなげていきます。

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重要課題領域 マテリアリティ 主な取り組み
豊かな社会の実現 製品の安全安心 製品の安全安心の追求
コーヒー産地の保全 コーヒー生産者の労働環境保護
コーヒー生産国の生産環境保護
地域や地球の持続性 気候変動への対応 温室効果ガス排出の削減
持続可能な調達 責任ある調達に関する基本方針の推進
環境保全に配慮した原材料の調達
資源循環型社会実現への貢献 脱プラスチックの推進
リサイクルの推進
食品ロス削減 流通在庫の食材廃棄削減
平和で公正な環境 多様な人材の活躍 人材育成の推進
ダイバーシティの推進
ワークライフバランスの推進
ガバナンスの強化 コンプライアンスの徹底
リスクマネジメントの強化

行動規範

当社グループは、お客様、取引先、株主、従業員、それぞれのステークホルダーに満足いただき、そして食文化の創造と紹介を通じて社会に貢献することを基本理念としています。また、健全で透明度の高い経営、倫理や法令を遵守した企業活動を推進してまいります。

1.お客様
  • 喜びと満足、やすらぎと活力を提供します。
  • 常に最高の品質を追求し、安全で安心な価値ある商品を提供します。
2.お取引先様

お取引先様の繁栄発展のため価値ある情報・企画・システムを提供し、公正・透明・適正な取引関係を確立して共存・共栄を図ります。

3.株主様

長期的かつ安定的な成長を目標に、株主価値の向上、企業価値の最大化を目指し、透明性の高い企業活動を行います。

4.従業員

働きがい・やりがいを持って働くことができる職場づくりに努め、常に公正で適切な管理、指導、そして公平な評価を行い、能力の伸長に努めます。

5.法令遵守

法令、社会規範、社内規程を守り、高い倫理観に基づいて、社会に信頼される公正で良識ある企業活動に努めます。

6.地域社会

地域社会の一員であることを認識し、地域社会との調和や連携に努めるとともに、良き企業市民として積極的に社会貢献活動に取り組みます。

7.環境活動
  • 生産、製造からサービス提供後までの事業活動において、省エネルギー、クリーンエネルギーの使用を推進します。
  • 廃棄物の分別の徹底、減量、リサイクルを推進します。
  • 商品開発において、地球環境との共生を図り、持続可能な商品調達を推進します。
  • 環境に関する法規制を守り、情報を適切に開示して、環境活動を推進するコミュニケーションを図ります。

サステナビリティの取り組み

当社グループは、基本理念の実現に向け、サステナビリティを重要な経営課題の一つと位置づけ、事業活動を通じた持続可能な社会への貢献と中長期的な企業価値向上の両立に取り組んでいます。
当社グループでは、特定したマテリアリティについて、「豊かな社会の実現(Social)」「地域や地球の持続性(Environment)」「平和で公正な環境(Governance)」の3つの重要課題領域として整理しています。
これらの重要課題領域のもと、8つのマテリアリティに関する具体的な施策を推進することで、社会・環境・ガバナンスの各側面から持続的な価値創造を図るとともに、事業を取り巻く環境変化や社会課題への対応を進めていきます。

豊かな社会の実現(Social)

当社グループは、飲食を通じてお客様に豊かな時間と価値を提供するとともに、安全で安心な商品・サービスを継続的に提供していくことを重要な使命と考えています。商品品質や安全性への対応に加え、原材料の調達背景や生産地を取り巻く環境・社会課題への配慮は、事業基盤の維持・強化につながる重要なテーマであると認識しています。
特に、コーヒー焙煎事業を展開する当社グループにとって、気候変動や生産地における労働環境の変化などは、将来的な調達の安定性や品質維持にも関わる課題です。このため、当社グループでは、重要課題領域「豊かな社会の実現」のもと、「製品の安全安心」及び「コーヒー産地の保全」の2つのマテリアリティを中心に取り組みを進めています。
「製品の安全安心」では、品質管理体制の強化や安全管理の徹底を通じて、お客様に安心して選んでいただける商品・サービスの提供に努めています。また、「コーヒー産地の保全」では、生産者との関係構築や持続可能な調達に向けた取り組みを進めるとともに、中長期的な調達基盤の維持・強化に向けた体制及び仕組みの整備を進めています。
これらの取り組みを通じて、お客様からの信頼向上を図るとともに、事業を支えるさまざまなステークホルダーとの持続的な関係構築を進め、持続可能な社会への貢献と事業成長の両立を目指していきます。

製品の安全安心

当社グループは、「常に最高品質を追求し、安全で安心な価値ある商品を提供する」ことを行動規範の一つとして掲げ、安全・品質管理の徹底に取り組んでいます。
製造から店舗におけるお客様への提供に至るまでのすべての工程において、安全性および品質の確保を徹底するとともに、サプライチェーン全体を通じた品質管理体制の強化を進めています。また、万一の事態に備え、迅速かつ適切な対応を行うための危機管理体制の整備にも取り組んでいます。
こうした継続的な品質マネジメントを通じて、安全で高品質な商品・サービスの提供に努めるとともに、企業としての信頼性および社会的信用の維持・向上を図っています。

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リスク 機会
  • 重大な製品事故の発生による顧客の離反及び信用の低下
  • 法令違反による制裁措置及び事業継続の困難化
  • 安全で高品質な製品の提供による企業価値の向上
  • 迅速な危機管理対応によるリスクの低減

指標及び目標

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主な取り組み 指標 目標値 達成年度 2024年度
実績
2025年度
実績
製品の安全安心の追求 重大な食品事故件数 0件 毎年度 0件 0件
  • 消費者の健康や安全に直接的かつ深刻な影響を与える可能性があり、広範囲でリコール等の緊急対応が必要となる事案をいう。

取り組み

店舗の衛生管理

ドトールコーヒーでは、食をつかさどる企業として最重要課題である「食の安全・安心」を確保するため、HACCPの考え方を取り入れた衛生管理体制を仕組み化し、各種トレーニングツールを整備しています。
また、「毎日」「毎月」「毎年」の定期チェックを通じて、現場における衛生管理の徹底を図っています。

毎日
『衛生管理表』 『重要管理記録簿』 『清掃チェックリスト』に基づいた店舗自主管理
毎月
『サニタリーチェック表』を用いたドトールコーヒー本社調査員による抜き打ちチェック
毎年
外部業者を用いた衛生検査・害虫駆除
工場取得認証

お客様に安全・安心な商品を届けるために、ドトールコーヒーの焙煎工場では各種認証を取得しています。

FSSC22000【食品安全システム認証】

Food Safety System Certification 22000の略。消費者に安全な製品を提供することを目的に、食品安全管理を行うため取得。

  • 2012年取得(関西工場)
  • 2023年取得(関東工場)

ISO9001【品質マネジメントシステム認証】

製品やサービスの品質管理体制を構築し、継続的に改善することで、顧客満足の向上を目指すために取得。

  • 2001年取得(関東工場)
  • 2005年取得(関西工場)

有機JAS認証

農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本として自然界の力で生産された食品に表示。有機食品のJASに適合した生産が行われていることを登録認証機関が検査し、その結果、認証された事業者のみが有機JASマークを貼付可能。

  • 2006年取得(関東工場・関西工場)

コーヒー産地の保全

当社グループは、コーヒー事業の持続的な成長を支える基盤として、「コーヒー産地の保全」を重要な課題と位置づけています。
気候変動の進行に伴い、将来的なコーヒー生産地の縮小や生産量の低下が懸念されており、安定的な調達への影響が課題となっています。また、生産地における環境負荷や労働環境への対応は、持続可能な調達体制を維持していくうえで重要なテーマであると考えています。
こうした課題に対し、当社グループでは、生産者とのパートナーシップの強化や公正な取引の推進に加え、森林保全などの環境配慮活動を通じて、持続可能なコーヒー生産基盤の維持・強化に取り組んでいます。また、調達地域の多様化を進めることで、供給リスクの分散と安定調達の確保にも努めています。
これらの取り組みを通じて、安定的な調達体制の構築を図るとともに、品質の維持・向上による商品価値およびブランド信頼の向上につなげ、中長期的な事業基盤の維持・強化につなげていきます。

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リスク 機会
  • コーヒー生産地の減少による調達の不安定化及びコストの上昇
  • 労働環境の悪化による生産者の離脱及び生産量の低下
  • パートナーシップ強化によるコーヒー豆調達の安定化
  • 公正価格取引や環境対策の推進による企業価値の向上

指標及び目標

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主な取り組み 指標 目標値 達成年度 2024年度
実績
2025年度
実績
コーヒー生産者の労働環境保護 サステナブル調達基準に基づいたコーヒー生豆の調達率 100% 2035年度 サステナブル調達基準策定に着手 サステナブル調達基準策定済
コーヒー生産国の生産環境保護
  • 自社基準を満たし、かつ 調達パートナーのサステナブル認証プログラム又は 第三者認証を経て調達したコーヒー豆の、店舗事業における自社ブランドの仕入重量に占める割合。

取り組み

コーヒー豆のサステナブル調達

当社グループは、持続可能なコーヒーサプライチェーンの構築に向け、自社のサステナブル調達基準の策定を進めています。基準の設計にあたっては、現行の調達実態を踏まえた実効性を重視し、まずは運用可能な内容を整備したうえで、段階的な高度化により目標の確実な達成を目指します。
また、基準策定前の段階においても、店舗での期間限定商品や外販部門(目標対象外)において、サステナブルなコーヒー豆の調達に向けた取り組みを進めています。今後は、サプライヤーとの対話を通じて、持続可能な調達の実効性向上を図っていきます。

コーヒー生産国への支援

ドミニカ共和国 バラオナ・バオルコ山地

ドミニカ共和国バラオナ市郊外のバオルコ山地では、希少で文化的価値の高いティピカ種が栽培されていますが、生活環境の不便さや都市部への人口流出により、生産者は減少しています。ドトールコーヒーは、生産者の暮らしとティピカ種の保全を両立するため、以下の支援を継続して行ってきました。

  • 2021年:村での無料歯科検診
  • 2022年:産地へつながる道路整備
  • 2023〜2024年:生活用水確保のためのインフラ整備
  • 2025年:ティピカ種の苗木 約34,000本寄贈
2023年 トリマ県での橋建設

コロンビア共和国 ウィラ県・トリマ県・アンティオキア

2023年 トリマ県での橋建設

外販部門では、olam food ingredients社のサステナブルプログラム「AtSource」に対応したコーヒー豆を使用し、製品を通じて生産地の営農支援やインフラ整備に取り組んでいます。具体的には、以下の支援を実施してきました。

  • 2022年:コロンビア・ウィラ県で、中小農家110軒を対象に、発酵〜乾燥の品質管理を支援する器具キットと講習を提供
  • 2023年:コロンビア・トリマ県で、雨期増水時の安全確保のため、農家120軒が利用する地域の川に橋を建設
  • 2024年:コロンビア・アンティオキアで、105軒の農園を対象に土壌分析を実施し、適切な土づくりに向けた推奨と管理方法を提案

地域や地球の持続性(Environment)

当社グループは、食文化を支える企業として、事業活動を通じた環境負荷の低減を重要な経営課題の一つと位置づけています。気候変動の進行や資源制約の高まり、生態系への影響など、地球環境を取り巻く課題は、原材料調達やサプライチェーン、店舗運営を含む事業活動全体に関わる重要なテーマであると認識しています。
特に、コーヒー豆をはじめとする農産原材料を幅広く使用する当社グループにとって、気候変動による生産地への影響や資源価格の変動などは、中長期的な事業運営や安定調達にも関わる課題です。このため、当社グループでは、重要課題領域「地域や地球の持続性」のもと、「気候変動への対応」「持続可能な調達」「資源循環型社会実現への貢献」「食品ロス削減」の4つのマテリアリティを中心に取り組みを進めています。
「気候変動への対応」では、温室効果ガス排出量の削減や気候関連リスク及び機会の分析を進めるとともに、事業レジリエンスの向上に取り組んでいます。また、「持続可能な調達」では、サプライチェーンにおける環境・社会課題への配慮を進めるとともに、サプライヤーとの対話を通じた持続可能な調達体制の整備を進めています。さらに、「資源循環型社会実現への貢献」及び「食品ロス削減」では、使い捨てプラスチック使用量の削減や資源循環の推進、食品廃棄物削減などを通じて、環境負荷低減と資源の有効活用に取り組んでいます。
これらの取り組みを通じて、環境負荷の低減を図るとともに、持続可能なサプライチェーン及び事業基盤の強化につなげていきます。

気候変動への対応

当社グループは、コーヒー豆をはじめとする農産原材料を幅広く使用しており、調達・生産・物流などサプライチェーン全体において、気候変動によるさまざまな影響を受ける可能性があります。気候変動に伴う原材料の収穫量や品質への影響、調達コストやエネルギーコストの上昇、自然災害の激甚化による物流・店舗運営への影響などは、事業活動や中長期的な成長に関わる重要な課題であると認識しています。
こうした認識のもと、当社グループでは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言を踏まえ、気候変動が事業に与えるリスク及び機会の分析を進めています。シナリオ分析を通じて、事業への影響や発現時期、対応の方向性を整理するとともに、事業レジリエンスの向上に向けた取り組みを推進しています。
また、気候変動への対応は、リスクへの備えにとどまらず、環境配慮型商品の開発や持続可能なサプライチェーンの構築など、新たな事業機会の創出にもつながる重要なテーマであると考えています。今後も、分析内容の高度化や対応策の充実を進めるとともに、関連情報の開示拡充に取り組んでいきます。

シナリオ分析

当社グループでは、気候変動に伴うリスク及び機会について、短期・中期・長期の視点から整理・分析を行っています。分析にあたっては、国際エネルギー機関(IEA)などが公表する外部シナリオを参照し、複数の気候関連前提のもとで、事業活動や収益構造への影響を評価しています。
また、リスクについては、移行リスク及び物理リスクに分類したうえで、想定される事象、事業への影響、影響度、発現時期及び対応策を整理しています。なお、気候関連リスク及び機会に係る財務的影響については、将来の規制動向や市場環境などの不確実性が高いことから、現時点では金額ベースでの定量的な算定は行っていません。一方で、各リスク及び機会の方向性や相対的な重要性については把握しており、以下のとおり整理しています。

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リスク・機会 事業への影響 影響度 発現時期 対応策
移行リスク 法規制
・政策
炭素税の導入による素材コストの上昇 炭素税の適用により、包装資材や原材料のコストが上昇し、売上原価が上昇 中期
  • 代替素材の活用を検討
  • サプライヤーとの連携によるコスト上昇の抑制
  • 再生可能エネルギーの活用推進
エネルギーコストの上昇 脱炭素化の進展に伴うエネルギー需給の変化により、石油や電力価格が上昇し、店舗や工場のエネルギーコスト上昇を通じて事業運営に影響を及ぼす可能性 中期
  • エネルギー効率の改善
  • 省エネルギーの推進
市場 環境に配慮した商品に対する消費者のニーズ拡大 環境配慮型商品の需要増加への対応が不十分だと、消費者の支持を得られず、競争力の低下や消費者離れを招き、収益減少の可能性 長期
  • 環境配慮型商品の開発強化
  • 環境配慮型商品の認知向上
気候変動対応の遅れに対する顧客・株主の懸念の高まり 気候変動への対応が不十分な場合、企業の評価が低下し、企業価値の毀損や株価下落のリスクが発生 中期
  • 気候変動対応の体制整備と、ステークホルダーへの適切な情報開示
物理リスク サプライチェ|ン 異常気象による自然災害の頻発・甚大化 工場や店舗の浸水リスクが高まり、操業停止や撤退の可能性に加え、資産への損害発生の恐れ 中~長期
  • 洪水リスク評価に基づく防災対策の強化
  • 事業継続計画(BCP)に基づくリスクマネジメント体制の整備
自然災害によるサプライチェーンの分断により、店舗の営業停止や販売先への供給不全が発生 中~長期
  • 仕入先や物流ルートの多様化による代替手段の確保
  • サプライヤーとの連携強化によるリスクの分散
  • BCPの整備と定期的な見直し・訓練
気候変動の影響により、小麦・パーム油などの生産量が減少し、原材料価格が高騰する可能性 中~長期
  • 調達先の多様化による供給リスクの分散
  • 代替原材料の活用
  • 気候変動リスクを考慮した長期的な調達戦略の策定
気候変動の影響によるコーヒー豆生産量の減少や調達の困難化に伴い、原価が上昇し、収益が低下する恐れ 長期
  • 生産地支援の強化
  • 主要サプライヤーとの関係強化
  • 供給元の多様化
機会 商品 環境に配慮した商品の需要拡大
  • 気候影響度の低い生産地で収穫された原料や、気候変動に強い品種を活用した商品開発による差別化と収益化
  • 気温上昇に伴う熱中症リスクに対応したコーヒー・飲料等の開発を進め、新たな市場機会を創出
長期
  • 環境配慮型商品の開発・販売の拡充
  • 熱中症対策商品の開発・販売の強化
  • 消費者への啓発活動を通じた市場の創出
サプライチェ|ン サプライチェーン全体における輸送の効率化 AI・IoTを活用したサプライチェーンの大規模な最適化や、電池など電動車関連技術の採用による物流の変革 中期
  • サプライチェーンパートナーと連携強化やデータ可視化による効率化・コスト削減
  • エコ物流の推進(低炭素輸送手段の導入、輸送ルートの最適化など)
  • 発現時期:●短期 3年以内、●中期 2030年度まで、●長期 2050年度まで

指標及び目標

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主な取り組み 指標 目標値 達成年度 2024年度
実績
2025年度
実績
温室効果ガス排出の削減 温室効果ガス排出量削減率※1※2 スコープ1.2の排出量を2013年度対比46%削減 2030年度 ▲31.4% ▲28.0%※2
  • ※1「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」及び「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」に基づき、温室効果ガス排出量の報告義務のある3社(株式会社ドトールコーヒー、日本レストランシステム株式会社及び株式会社サンメリー)を対象とする。
  • ※2温室効果ガス排出量削減率は、省エネ法・温対法に基づく定期報告の実績値に基づき算定している。
    (基準年度:2013年度91,936t-CO2、実績年度:2024年度66,226t-CO2)
    なお、実績年度は、当該制度に基づく最新の確定報告実績を用いているため、2024年度としている。
    また、株式会社ドトールコーヒーは省エネ法における特定連鎖化事業者制度に基づき、フランチャイズ店舗のエネルギー使用量(推計値を含む)を把握しており、制度上の取扱いに基づき、当該使用量をスコープ1及びスコープ2の排出量に含めている。

取り組み

実質再生可能エネルギーの導入

当社グループは、オフィス及び店舗の約140拠点において、しろくま電力(ぱわー)による実質再生可能エネルギー100%の電力を導入しています。これにより、2026年2月期には約8,900トンのCO2排出量を削減することができました。
今後も、実質再生可能エネルギーのさらなる導入をはじめとした取り組みを通じて、CO2排出量の一層の削減に努めていきます。

  • 日本全国平均のCO2排出係数をもとに算出。
省エネ対策

ドトールコーヒーでは、店舗の運営において空調設備やコンベアトースターの更新を進め、サイン看板や店内照明にLEDを導入することで、省エネに配慮した店舗設計を推進しています。
オフィスでも、空調設備の更新に加え、照明のLED化を進めることで、エネルギー使用量の削減に取り組んでいます。
工場では、省エネ性能の高い設備への切り替えやエネルギー管理システムの導入を通じて、計画的にエネルギー使用量の削減を図っています。

照明器具
空調機
コンベアトースター

持続可能な調達

当社グループは、持続可能なサプライチェーンの構築を重要な課題の一つと位置づけ、調達活動における環境・社会課題への対応を進めています。サプライチェーンにおける人権・労働環境への配慮や環境負荷低減への取り組みは、持続的な事業運営や企業としての信頼性の向上につながる重要なテーマであると考えています。
こうした認識のもと、当社グループでは、グループ全体での適用・運用を目的として「サプライヤーガイドライン」の整備を進めています。同ガイドラインに基づき、サプライヤーとの対話や評価を通じてサプライチェーンの状況把握に努めるとともに、継続的な改善に向けたエンゲージメントを推進しています。
また、調達プロセスにおける透明性及び公正性の確保に加え、人権や労働環境への配慮、地域社会との共生に関する取り組みを進めています。さらに、環境保全に配慮した原材料の採用を通じて、温室効果ガス排出量の削減や生態系保全にも取り組んでいます。
これらの取り組みを通じて、持続可能な調達体制の強化を図るとともに、商品・ブランド価値の向上や、お客様・取引先をはじめとするステークホルダーからの信頼向上につなげていきます。

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リスク 機会
  • サプライチェーンの透明性欠如による信用の低下
  • 環境負荷の高い原材料使用による規制対応コストの上昇
  • 持続可能な調達基準の導入による競争優位性の確立
  • エシカル消費の拡大による市場機械の創出
  • 環境配慮型原材料の採用によるコストの最適化と規制対応の強化

指標及び目標

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主な取り組み 指標 目標値 達成年度 2024年度
実績
2025年度
実績
責任ある調達に関する基本方針の推進 サプライヤーガイドラインに基づいた調達 主要取引先と運用できている状態 2028年度 サプライヤーガイドライン策定に着手 ガイドライン策定済
環境保全に配慮した原材料の調達 お客様に提供する主な紙資材の認証紙採用率 100% 2030年度 49.6% 57.3%

取り組み

認証紙の採用

紙資材の認証紙化のみならず、従来プラスチック製だったテイクアウト用のマドラーやアイスドリンクカップも、一部認証紙製に切り替えています。
さらに、コンビニエンスストアやスーパーで販売しているチルドカップ製品では、一般的にプラスチック容器が主流のチルド飲料において紙容器の採用を始めており、その際使用する紙については認証紙への切り替えを進めています。

資源循環型社会実現への貢献

当社グループは、資源循環型社会の実現に向けた取り組みを重要な課題の一つと位置づけ、環境負荷の低減及び資源の有効活用に取り組んでいます。使い捨てプラスチックの削減や資源循環の推進は、持続可能な事業運営を支える重要なテーマであると考えています。
こうした認識のもと、当社グループでは、使い捨てプラスチック容器及び包装資材の使用量削減を進めるとともに、紙製素材やバイオマスプラスチックなど、環境に配慮した素材への切り替えを推進しています。
また、廃棄物削減やリサイクルの促進を通じて資源の効率的な活用を図るとともに、自社工場においては、食品廃棄物のリサイクル率向上や製造工程の改善にも取り組んでいます。
これらの取り組みを通じて、環境負荷の低減及び資源循環の促進を図るとともに、持続可能な社会の実現と事業運営の両立につなげていきます。

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リスク 機会
  • 環境対応に関する規制強化に伴う対応負担の増大
  • 資源枯渇に伴う調達リスクの拡大
  • 環境負荷への対応不足に対する批判による企業イメージの低下
  • 環境意識の高まりに伴う市場機会の拡大
  • 資源利用の効率化によるコストの削減
  • 資源循環の促進による企業価値の向上

指標及び目標

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主な取り組み 指標 目標値 達成年度 2024年度
実績
2025年度
実績
脱プラスチックの推進 お客様に提供する主なプラスチック資材におけるバージンプラスチック使用量の削減※1※2 2018年度対比
30%以上削減
2028年度 ▲15.1% ▲16.4%※2
リサイクルの推進 自社コーヒー焙煎工場の製造過程で生じる廃棄物のリサイクル率 100% 2030年度 91.5% 88.7%
  • ※1「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(容器包装リサイクル法)」に基づき、容器包装利用の報告義務のある3社(株式会社ドトールコーヒー、株式会社サンメリー、D&Nコンフェクショナリー株式会社)を対象とする。
  • ※2バージンプラスチック使用量削減率は、容器包装リサイクル法に基づく再商品化義務の履行状況を示す実績値(日本容器包装リサイクル協会への再商品化委託実績)をもとに算出している。
    (対比年度:2018年度1,694t、実績年度:2024年度1,416t)
    なお、実績年度は、当該制度に基づく最新の確定報告実績を用いているため、2024年度としている。

取り組み

脱プラスチックの推進

テイクアウト用マドラーやアイスドリンクカップ、チルド飲料容器など、従来プラスチックを使用していた資材について、紙容器への切り替えを進めています。また、店舗で使用するストローの多くをバイオマスプラスチック製に変更しました。
さらに、チルドカップ製品では、バイオマスストロー・バイオマスインキの採用やアルミ蓋の薄肉化を進め、バージンプラスチック使用量の削減に取り組んでいます。
これらの取り組みを通じて、紙素材の活用や薄肉化、バイオマス・再生PETの導入により、バージンプラスチックの削減を推進しています。

リサイクルの推進

自社コーヒー焙煎工場

ドトールコーヒーでは、コーヒー焙煎工場で発生する廃棄物のリサイクルを進めています。焙煎豆を粉砕する際に出るチャフ(豆の薄皮や微粉)は、これまで肥料や牧場の敷料として100%リサイクルしてきました。
また、生豆輸入に使う麻袋も、固形燃料としての活用をはじめ、養蜂家の燻煙燃料や災害用土嚢など、さまざまな用途で再利用しています。
こうした取り組みの一環として、東武動物公園へチャフや麻袋を提供し、動物たちの寝床や遊具として活用されるなど、リサイクルの幅を広げています。

廃油リサイクル

ホールディングス傘下のレストラン業態の店舗では、毎日多くの揚げ油を使用します。その使用済みの食用油を回収し、工業用石鹸や家畜などの飼料、肥料の原料へとリサイクルする活動に取り組んでいます。2023年度は店舗とセントラルキッチンの合計で約70.6トンの廃油がリサイクルされました。

抽出後のコーヒー粉の一部を再利用

ドトールコーヒーでは、チルドカップ製造時に発生する抽出後のコーヒー粉を再利用し、製造委託先とともに堆肥化に取り組んでいます。この堆肥は静岡県の生産者と連携して「やぶきた茶」の栽培に活用され、細根の増加など良好な研究結果も得られています。
コーヒー粉のさらなる活用可能性を探りながら、「おいしさ」だけにとどまらない持続的な取り組みを進めています。

ユニフォームの一部にリサイクル素材を使用

2024年12月にリニューアルしたドトールコーヒーショップのユニフォームは、スタッフの声を取り入れ、機能性・デザイン性に加えてジェンダーレスな設計を採用しています。
また、生地の一部には漂着ペットボトルを再生した「UpDRIFT®」※を使用しています。
日常的に着用するユニフォームを通じて、環境への意識向上と働く誇りにつながることを目指しています。

UpDRIFT
  • UpDRIFT®(アップドリフト):豊島株式会社の再生繊維。クリーンアップ活動で回収した漂着ペットボトルごみを、アパレル製品の原料となる糸へ再生する取り組み。

環境にやさしい店づくり

一部のドトールコーヒーショップやエクセルシオール カフェでは、環境配慮型の店づくりを進めています。抽出後のコーヒー粉とコルクを混ぜた天然由来素材をテーブル什器に使用したり、廃棄衣料を再資源化したリサイクルボードをカウンターに採用するなど、廃材の有効活用を進めています。
また、資材メーカーで廃盤となったクロスやタイルを積極的に採用することで、サプライチェーン全体での廃棄削減にも取り組んでいます。

食品ロス削減

当社グループは、食品ロス削減を重要な課題の一つと位置づけ、環境負荷の低減及び資源の有効活用に取り組んでいます。食品ロスは、資源の浪費に加え、社会課題とも関わるテーマであると考えており、持続可能な事業運営を進めるうえで重要な取り組みであると認識しています。
こうした認識のもと、当社グループでは、消費期限の見直しや調理プロセスの改善を通じて、食品廃棄の削減を進めています。また、取引先との連携を通じて、需要に応じた適正な供給体制の構築にも取り組んでいます。
さらに、フードバンクへの寄付などを通じた食品の有効活用を進めるとともに、在庫管理や調理オペレーションの適正化にも取り組んでいます。
これらの取り組みを通じて、食品ロス削減による環境負荷低減と資源の有効活用を図るとともに、持続可能な社会の実現及び事業運営の効率化につなげていきます。

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リスク 機会
  • 食品ロスの規制強化に伴う対応負担の増大
  • 消費者意識の変化に伴う企業イメージの低下
  • 適切な在庫管理や調理プロセスの最適化によるコストの抑制
  • フードバンクへの寄付などを通じた企業価値の向上

指標及び目標

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主な取り組み 指標 目標値 達成年度 2024年度
実績
2025年度
実績
流通在庫の食材廃棄削減 食材廃棄率 0.1% 毎年度 0.08% 0.02%
  • 食材廃棄率は、年間食品仕入総重量に対する廃棄重量の割合として算出している。
    なお、事業特性上、多くの食材を仕入れ、長期にわたり流通在庫を保有する株式会社ドトールコーヒーを対象としている。

取り組み

流通在庫の食材廃棄削減

ドトールグループでは、複数の業態で1,200店舗以上を展開しており、仕入れる食材の量も多く、長期間にわたり流通在庫を抱えることがあります。こうした課題に対応するため、需要に応じた最適な流通量を確保し、食品ロスを削減することを目指しています。
当社グループは、サプライチェーン全体で取引先と連携し、在庫管理の精度向上や廃棄削減に取り組むことで、資源の有効活用と持続可能な調達を推進しています。

フードバンク支援

厚生労働省の「2022年 国民生活基礎調査」によると、日本では子どもの約9人に1人が貧困状態にあり、特にひとり親世帯では約44%がその影響を受けているとされています。一方、農林水産省及び環境省の推計(2022年度)によれば、国内では年間約472万トンもの「まだ食べられる食品」が廃棄されており、その焼却に伴うCO2排出も、環境への大きな負荷となっています。
ドトールグループでは、メニューの見直しや販売状況の変化により、やむを得ず食材や調味料が余剰となる場合があります。こうした背景から、「食品ロスの削減」と「貧困対策」の両立を目指す「特定非営利活動法人フードバンクTAMA」の理念に共感し、2021年9月より、当グループ内で発生した未使用食材の定期的な寄付を行っています。2025年3月時点で、当グループからの寄付総量は18トンを超えました。今後もこの取り組みを継続し、社会課題の解決と持続可能な地域づくりに貢献していきます。

「TABETE」の導入

エクセルシオール カフェでは、充実したラインナップでお客様に商品を選ぶ楽しさを提供する一方で、店内で調理するサンドイッチ類などは販売期限が設けられており、期限を過ぎると販売することができないため、やむなく廃棄せざるを得ない場合があります。
また、配送時や陳列時に割れてしまったり、賞味期限が理由で販売できない焼き菓子など、まだ食べられるのに捨ててしまうのは“もったいない”店舗での食品廃棄に課題を抱えていました。
このような食品廃棄の課題を受け、エクセルシオール カフェでは、フードシェアリングサービス「TABETE(タベテ)」の趣旨に賛同し、2021年8月から直営店で導入を開始しました。
このサービスは、“もったいない”という想いに共感してくださるお客様と店舗とを、アプリを通じてマッチングする仕組みです。
さらに、2024年6月からはグループ業態であるAUXBACCHANALES(オーバカナル/一部店舗を除く)にも展開を広げています。今後も、店舗での食品ロス削減を通じて、お客様とともに持続可能な社会の実現を目指してまいります。

割引販売の導入

ドトールコーヒーショップ全店とエクセルシオール カフェのFC店では、2021年11月より一部商品の割引販売を導入しています。対象商品は当日に消費期限を迎えるデニッシュ、焼き菓子、サンドイッチ等の袋詰め商品で、割引販売の実施の有無は各店舗の判断に委ねています。開始時間や割引率(10%・20%・30%の3種類)は、当日の販売状況によっても異なります。まだ食べられるものをできるだけ廃棄させない施策を本部として用意し、地道にフードロス削減に貢献していきます。

平和で公正な環境(Governance)

当社グループは、持続的な事業成長及び企業価値向上の基盤は、人材及び組織の健全性にあると考えています。法令遵守の徹底や適切なリスクマネジメント体制の構築に加え、多様な人材が安心して働き、その能力を発揮できる環境づくりは、安定的な店舗運営や商品・サービス品質の向上を支える重要なテーマであると認識しています。
また、外食産業を取り巻く事業環境が変化するなか、持続的な成長を実現していくためには、経営の透明性向上や適切な意思決定体制の整備に加え、多様な価値観や働き方に対応した組織づくりを進めていくことが重要であると考えています。このため、当社グループでは、重要課題領域「平和で公正な環境」のもと、「多様な人材の活躍」及び「ガバナンスの強化」の2つのマテリアリティを中心に取り組みを進めています。
「多様な人材の活躍」では、人材育成の推進や多様な働き方への対応、働きやすい職場環境の整備を通じて、従業員一人ひとりが能力を発揮できる環境づくりに取り組んでいます。また、「ガバナンスの強化」では、コンプライアンスの徹底や内部統制の強化、事業継続計画(BCP)の整備・運用などを通じて、リスクマネジメント及び事業継続性の向上に取り組んでいます。
これらの取り組みを通じて、お客様、従業員、フランチャイズオーナー、取引先をはじめとするさまざまなステークホルダーからの信頼向上を図るとともに、健全で持続可能な経営基盤の強化につなげ、持続可能な社会への貢献と事業成長の両立を目指していきます。

多様な人材の活躍

当社グループは、飲食を通じた豊かな社会の実現を目指し、事業成長を支える基盤として、人材の育成及び働きやすい職場環境の整備を重要な課題の一つと位置づけています。商品・サービス品質を支えるのは人材であり、従業員一人ひとりの専門性や接客力の向上、多様な人材が継続的に活躍できる環境づくりが、お客様への価値提供及び持続的な事業成長につながるものと考えています。

人材育成

当社グループでは、高度化・多様化する顧客ニーズや事業環境の変化に対応するため、全社員を対象とした教育機会の提供に加え、役職・役割に応じた研修やジョブローテーションなどを通じて、体系的な人材育成を推進しています。
特に、コーヒー関連事業においては、商品知識や抽出技術、接客力の向上を重要な競争力の一つと位置づけています。このため、コーヒー研修の実施や「ドトール・日レスコーヒーアカデミー」を通じた専門教育を進めるとともに、接客コンテストなどを通じて、社員及びパート・アルバイト(以下、パートナー)を含めた全従業員のスキル向上と理念浸透に取り組んでいます。
これらの取り組みを通じて、店舗オペレーション品質及び顧客満足度の向上につなげています。

社内環境整備

当社グループでは、多様な人材が能力を発揮し、安心して働き続けられる環境づくりを進めています。女性管理職の登用を推進するとともに、柔軟な勤務制度や福利厚生制度の整備を通じて、多様な働き方への対応を進めています。
柔軟な勤務制度については、地域限定社員制度、時短勤務制度、育児休業制度などを整備し、従業員のライフステージや多様な事情に応じた働き方を支援しています。また、固定的な性別役割分担の是正や多様な働き方の実現に向け、男性育児休業の取得推進にも取り組んでいます。
福利厚生制度については、正社員を対象としたLTD保険制度(長期障害所得補償制度)や、パートナーを対象とした退職金制度などを整備し、雇用形態にかかわらず、安心して働ける環境づくりを進めています。さらに、表彰制度を通じて従業員一人ひとりの取り組みを適切に評価し、エンゲージメント向上や組織の一体感醸成にも取り組んでいます。
これらの取り組みを通じて、従業員の定着及び生産性向上を図るとともに、安定的な店舗運営及びサービス品質の維持につなげています。

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リスク 機会
  • 人材の流出や採用難による事業成長の停滞
  • 業務品質のばらつきによる顧客満足度の低下
  • 働き方の多様化への対応遅れによる社会的評判の悪化と企業価値の低下
  • モラルの低下や働く意欲の減少による生産性の低下
  • 多様な人材の活躍による企業競争力の向上
  • エンゲージメントの向上による従業員定着率の向上
  • 社会的評判の向上による優秀な人材の確保
  • 企業文化の浸透による組織の一体感の強化

指標及び目標

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主な取り組み 指標 目標値 達成年度 2024年度
実績
2025年度
実績
人材育成の推進 コーヒー研修受講率 30%以上 2030年度 15.3% 17.7%
ダイバーシティの推進 女性管理職比率 30%以上 2030年度 9.0% 10.6%
ワークライフバランスの推進 男性の育児休暇取得率 50%以上 2030年度 45.5% 69.6%
  • コーヒー研修受講率は、コーヒー研修受講者数累計を年度末在籍社員数で除して算出している。

取り組み

人材育成の推進

従業員一人ひとりの能力向上と成長を支援するため、計画的な研修やキャリア開発プログラムを実施しています。特に専門知識やスキルの習得、リーダーシップ育成に重点を置き、従業員がやりがいをもって働ける職場環境の実現に努めています。

コーヒー教育

当社グループの売上の約7割を占めるコーヒー関連事業では、社員のコーヒーに関する知識・スキルの向上が事業成長の鍵となるため、全社員向けに「ドトール・日レスコーヒーアカデミー」を開設し、研修の受講を推進しています。また、スペシャルティコーヒー協会が定める基準に基づいてコーヒーを評価できる、コーヒー品質研究所(CQI)の認定資格「Qアラビカグレーダー」の取得支援も推進しています。

スキル及びエンゲージメントの育成

ドトールコーヒーでは、ドトールコーヒーショップとエクセルシオール カフェにおいて、接客やオペレーションレベルを競うCSアワードを開催しています。
また、エクセルシオール カフェでは、コーヒー抽出技術の向上を目的としたバリスタコンテストも実施しています。
これらのコンテストの開催を通じて、スキルの向上のみならず、その過程を通じてパートナーや社員が働くことの誇りや働きがいの向上につなげています。

ダイバーシティーの推進

性別、年齢、国籍、経験の多様性を尊重し、組織の多様性向上に取り組んでいます。女性管理職比率の向上や、障がい者雇用の拡大など、組織全体で公平な機会の確保に努めることで、多様な視点や価値観を活かした意思決定を促進しています。

ワークライフバランスの推進

従業員が仕事と生活の両立を図れるよう、柔軟な働き方の導入や育児休暇の取得促進、休暇制度の充実などを推進しています。男性の育児休暇取得率向上など、ジェンダーにとらわれない働き方の実現を通じて、誰もが安心して働ける職場環境を整備しています。
ドトールグループでは、勤務地を選べる一般職制度、自分で手を挙げて異動ができるジョブローテーション制度、ショップのオーナーを目指す独立支援制度があります。また、在宅勤務やフレックスタイム制の導入を通じて、働き方改革のさらなる実現を目指しています。

働きがいの創出

ドトールコーヒーでは、従業員が安心して長く働ける環境づくりを重視し、従業員それぞれの働き方に応じた制度を整備しています。
社会保険に加入するパートナーを対象とした退職金制度では、会社負担の掛金に加えて従業員自身が任意で積み立てできる仕組みを設け、長期勤続を支援しています。飲食業界では珍しい取り組みであり、ライフプラン設計を後押しすることで、パートナーに安心感と誇りを提供しています。
正社員を対象としたLTD保険制度(長期障害所得補償制度)では、病気やケガで長期間働けなくなった場合に所得を補償する体制を整えています。これにより、正社員は万が一のリスクに備えながらキャリアを継続できる安心感を得られます。
このように、パートナーと正社員それぞれに応じた制度を整えることで、従業員一人ひとりが「ここで働き続けたい」と感じられる職場環境を実現しています。

ガバナンスの強化

当社グループは、持続可能な企業経営及び長期的な企業価値向上に向け、ガバナンスの強化を重要な課題の一つと位置づけています。事業活動を継続的かつ安定的に運営していくためには、コンプライアンスの徹底及び適切なリスクマネジメント体制の構築が重要であると考えています。
こうした認識のもと、当社グループでは、「コンプライアンスの徹底」と「リスクマネジメントの強化」を基盤としたガバナンス体制の整備を進めています。内部統制の強化を通じた不正・不祥事の未然防止に加え、事業継続計画(BCP)の策定・運用を通じて、自然災害や事故等の突発的なリスクへの対応力及び事業継続性の向上に取り組んでいます。
また、経営の透明性向上や適切な意思決定体制の整備を進めることで、ステークホルダーからの信頼確保に努めています。
これらの取り組みを通じて、安定的な事業運営を支える経営基盤の強化を図るとともに、店舗運営及びサービス提供の安定性向上につなげていきます。

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リスク 機会
  • 法令遵守の欠如による法的制裁や企業の信頼喪失
  • 危機管理体制の不備による事業継続リスクの増大や経済的損失の発生
  • 経営の透明性の欠如によるガバナンスの弱体化
  • コンプライアンス体制の強化による企業の信頼性向上
  • リスクマネジメントの徹底による事業継続能力の向上
  • 適切な内部統制の確立による持続可能な経営基盤の強化

指標及び目標

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主な取り組み 指標 目標値 達成年度 2024年度
実績
2025年度
実績
コンプライアンスの徹底 経営に重大な影響を与え、企業価値を大きく毀損するコンプライアンス違反件数 0件 毎年度 0件 0件
リスクマネジメントの強化 BCPに基づいたリスクマネジメント BCPに基づいたリスクマネジメントが運用できている状態 2028年度 BCP策定に着手 BCP策定中
  • 法令・規制・倫理基準の逸脱により、巨額の損失、信用の失墜、取引停止、従業員の士気低下等を招き、事業継続又は成長に深刻な影響を及ぼす行為の件数をいう。

取り組み

コンプライアンスの徹底

当社グループは、事業活動を行ううえで最も重要な基盤の一つとして、法令遵守と企業倫理の徹底を位置づけています。お客様、取引先、従業員、株主・投資家をはじめとするステークホルダーの皆さまからの信頼を損なうような重大なコンプライアンス違反を防止することは、企業としての社会的責任であると同時に、持続的な成長に不可欠な要素です。
当社グループは、コンプライアンスの実効性確保に向け、以下の取り組みを推進するとともに、重大なコンプライアンス違反の未然防止に努め、誠実かつ透明性の高い企業活動の推進を図っていきます。

グループ行動規範に基づく
基本行動の明確化

役職員が遵守すべき価値観・行動基準を明文化し、日々の業務への浸透を図っています。

研修・啓発活動の実施

コンプライアンスに関する教育を計画的に実施し、理解促進と意識向上を図っています。

内部通報制度の運用

誰もが安心して相談・報告できる環境を整備し、不正や懸念事項の早期発見につなげています。

内部監査によるチェックと
改善提案

業務プロセスや管理体制を定期的に点検し、課題の改善と仕組みの高度化を進めています。

  • 詳細は法定開示資料にて公表しています。
リスクマネジメントの強化

当社グループは、多様な事業を展開する企業として、事業継続を脅かすさまざまなリスクを適切に管理することを重要な経営課題と位置づけています。自然災害、感染症、サプライチェーンの混乱、情報セキュリティ、法規制の変化など、多様なリスクへの備えは、ステークホルダーの皆さまに安定した価値提供を継続するために不可欠です。
当社グループは、リスクマネジメントの実効性向上に向け、以下の取り組みを推進するとともに、事業継続を脅かすリスクの未然防止と影響の最小化に努め、事業の安定性確保と信頼性の高い企業運営の実現を図っていきます。

リスクの特定と評価の定期実施

事業環境の変化を踏まえ、各リスクの発生可能性や影響度を継続的に把握しています。

事業継続計画(BCP)の整備と運用

自然災害や感染症などの緊急事態に備え、BCPの策定・整備を進めるとともに、対応体制の構築及び実効性の向上に取り組んでいます。

危機発生時の
迅速な対応体制の構築

緊急時の指揮命令系統や情報共有プロセスを確立し、被害の最小化と早期復旧を目指します。

内部監査との連携による
改善の継続

リスク管理状況を点検し、改善策の実施状況をフォローすることで、リスクマネジメントの質を高めています。

  • 詳細は法定開示資料にて公表しています。

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